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理事長所信

1.決意

 私はなぜ青年会議所に入会したのだろうか?

 私はなぜ今日まで青年会議所活動を続け、となみ青年会議所の理事長という重責を担うことになったのか?以前の私は青年会議所運動に携わることを自らの決断として捉えることができず、常に誰かの責任にしてしまっていた。主体性はなく、自らの役割すら全うせずに愚痴をこぼしながら活動していた。やりがいを見出すことが出来なかった私は、青年会議所運動は本当に自らの成長に役立つものなのか、私たちの活動は本当に地域から求められていることなのか?JCに行かず社業と家庭に時間を費やした方がいいのではないか?と常に余計なことを考えていた。だから私は“JCが嫌い”だった。

 しかしながら、このような考えは私自身の責任感の無さと未熟さが故に、青年会議所の存在意義や確固たる使命を、明確に理解できていなかったことが原因だったと様々な経験を積んでいく中で気づき、学ぶことができた。私たちが団体としての存在意義や使命を理解していかなければ「JCがある時代からJCもある時代」の波に飲み込まれ、他団体との差別化が図れず青年会議所は弱体化し、未来に向け永続することは出来ないだろう。現在の私には2022年度となみ青年会議所のリーダーとして他団体にはない、青年会議所にしか出来ないことを徹底的に追及し、新しいことに果敢に挑戦する強い想いがある。存在意義と使命を明確にすることで、メンバー一人ひとりが自らの使命を理解し、主体的に運動を展開することに繋がり、となみ青年会議所はより一層強靭な組織となり、地域に対し新たな価値を創造することができると私は確信している。

JC=青年会議所

2.持続可能な組織の在り方

 となみ青年会議所は1970年に創立され、これまで多くの地域課題の解決やまちづくり、青少年育成事業に携わってきた。地域課題が昔から変わるように、私たちが暮らす、このとなみ野においても地域の問題点が変わり続けている。今、必要とされていることは時代に沿ってしなやかに変われること。地域の変化に私たちは向き合い、活動を続けてきたが、時代に沿って私たち自身も持続可能な組織であり続けるために変わっていかなければならない。

 となみ青年会議所は2013年に社団法人から公益社団法人に法人格を移行し8年が経過した。2017年から法人格について検証を行っているが、この組織がもっと円滑に活動できるように本年はこれまでの検証を踏まえ、更なる組織改革を推し進める必要がある。となみ青年会議所がとなみ青年会議所であり続けるために持続可能な組織にしていくことが大切である。私たちがやらなければならないこと、それは創立から変わってはいない。「明るく豊かなとなみ野の実現」に向け、地域課題に対して解決策を立て、希望を持って実行していくことが大切だ。また、まちづくりは問題点ばかりを抽出するものではなく、未来に向けた希望を提案するのも私たちの志事である。希望をカタチにするべく、地域の方々と話し合い、どうすれば実現できるかを必死に協議し、関係団体とパートナーシップを組み、若い力で挑戦をするのが私たちだ。失敗したっていい。私たちの行動は必ず未来に繋がる。

 50年前、創立時の想いは今も私たちの胸に刻みこまれている。使命を果たし続けるために運動を創り続けていこう。

3.時代にしなやかになれ

 となみ青年会議所はこれまでたくさんの運動を起こし、社会課題解決の仕組みをつく

り、持続可能なまちづくりに貢献してきた。運動にはまちの現状を維持するものと、現状を変えて成長させ続けるものがある。一度きりの事業を盛り上げ、思い出として振り返ることも楽しいことだが、リーダーは社会の大きな流れを見極め、事業を持続させなければならない。青年会議所活動は単年度制であり、1年でプロジェクトの成果を出すことは決して簡単ではない。1年が過ぎれば、自身の役割もやるべきことも大きく変わる。しかしながら、役割が変わったとしても青年会議所は持続可能な運動を推し進めなければならない。 

 私たちは2019年の活動の中で2020年代運動指針(中期ビジョン)を策定した。この運動指針は行政の総合戦略をもとに各種関係団体、企業と私たちの使命を照らし合わせ、意見交換の場を設け、ブラッシュアップし、策定した指針である。この指針を根本とし、時代の変化に合わせ、地域と私たちが共により良い変化を求め続けることが重要である。運動指針を策定した社会状況から大きく変化した現在、求められていることが一緒であるか、より多くの地域の方、会員と話し合っていく必要がある。つまり、策定するだけで終わるのではなく、策定した運動指針と向き合っていかなければならない。この指針をもとに私たちの起こす運動がまちに広く深いインパクトを与えられるようにし、そのような運動が継続できれば、いずれは私たちの指針が行政の策定する総合計画にも影響を与え、まちの繁栄のみならず、となみ青年会議所の発展にも貢献すると考える。また、運動を創り続ける青年団体として他団体との差別化も図ることができるはずだ。

 近年、私たちの地域では若者の都市部への人口流出により、若い世代の労働力が不足しており、外国人実習生への依存率が高まってきている。しかし、私たちの地域がより発展するには、これから若者の労働力が必ず必要である。若者の流出はまだまだ増え続ける傾向にあると考えるが、自分たちの地域性を活かしながら、益々、ビジネスを発展させることが必要だと考える。私たち青年経済人ができる最高の社会貢献はビジネスを通じて価値を生み出すことに他ならない。2018年には日本青年会議所の定款に、「ビジネスの機会」が明記された。ビジネスの機会を青年会議所で得ることに抵抗を感じる必要はない。ビジネスの機会を生み出していこう。JCでのスケールメリットを活かしメンバーの繋がりを多く持とう。地域のあるべき経済ビジョンをともに描いていこう。私たちの仕事がよくなることから地域がよくなっていくことに繋がっていく。私たちの仕事が発展していけば、地域に新たな魅力ある雇用が生まれ、若い世代の人口流出という地域課題を解決できるかもしれない。

 同時にコロナ禍において、青年会議所の特徴であるスケールメリットを活かしての交流の機会が極端に減ったと思うが、世界や日本中に在籍する青年会議所メンバーとの繋がりを持ち続けることは大事なことだ。私自身、出向で多くの学びを得て、自分のスキルアップに繋がったことや三大大会に参加し、地域(ひと)から勉強させてもらった。メンバー同士が繋がることができない時代でも最善の方法で他の地域(ひと)から多くの学びを得よう。

4.まちの未来をこの手でつくる

 私が青年会議所に入会を決めた際、当時の理事長からこんな質問をいただいた。「このとなみ野にはどんな問題点がありますか?」私は答えることができなかった。青年会議所活動をしていく中で小さなことかもしれないがまちのことに触れ合うようになると問題点が次第に分かるようになった。「あなたのまちは住みやすいですか?」という問いに、私は「自分の地域は住みやすく、優しい人がたくさんいる。自慢のまちです」と紹介する。私はこの地域のことを深く知ることができたからこそ、このとなみ野に住んでいることに誇りを持っている。

 まちづくりというと、ないものばかりを願い、それについて話し合うことが幾度とあるが、この地域には多くの資源があり魅力があることを忘れてはいけない。この地域は人口減少が続き、昔のように右肩上がりに人口が増えていく時代ではない。私が青年会議所活動を通じて感じたこと、それは「希望を与える」ことである。このような時代だからこそ、主体的にまちづくりについて考えることは私たち若者の責務であり、地域課題を自分事へと変化させ、地域の担い手として当事者意識を高め、地域に希望を生み出すことが私たちの行うべきことである。

 どのような運動が地域を変えていく原動力となるのか。それは、向かうべき方向を創りあげ、地域に問いかける。企業、市民、子どもたちの声を集め行政や関係団体と手を組み、民間が主体となって運動を起こしていく。「私たちにしかできないこと」が必ずある。私たちにしかできない運動を起こし続け、地域に必要とされる団体であり続けなければならない。私たちの運動が明るい未来に繋がると信じ、「まちの未来」を共に創っていこう。

  

5.夢中体験を通じて子どもの個性を伸ばす

 私の幼少期は学校が終われば、外へ遊びに行き、夕方までひたすら走り回り、何かをやりとげようと真剣に遊んだ。その中でやり抜く力や達成感、コミュニケーション能力、チームを率いる力などが身に付いてきたのではないかと思う。夢中になることは幸せなことであり、夢中体験の中で様々な成長がある。人は夢中になることで、今、この瞬間に集中し、どうすればできるかを考え、工夫し、自分でも驚くような力を発揮する。この「夢中になる」体験を子どもの頃から何度も繰り返すことが考える力や自分軸を育み、自信や自己肯定感、最後までやり遂げる力に繋がる。社会は加速度的に変化し続け、子どもたちに将来求められる力は以前より遥かに多様化している。正解のない不透明な時代の中で、自らの幸せを定義できる軸を持ち、未来志向で挑戦していくための土台となる力は、この夢中体験から培われるものだと私は考えている。算数や読み書きのような「認知能力」も大事だが、大人になって役立つことは失敗から学ぶことであり、人と協力し達成感を感じることや、違う価値観を柔軟に受け止めることなどの「非認知能力」が必要なことであり、幼少期から遊びを通じ「非認知能力」を発達させることが一番の教育だと考える。私も幼少時代に「非認知能力」を鍛えられたことがたくさんあった。そのような経験を創り出していくことが私たち大人の役目だと思っている。未来に輝く子ども達のために「厳しさ」「やさしさ」の両輪を持ち、遊びを通じて教えていこう。

 また、礼儀作法、相手を思いやる心を身につけることの重要性を認識する機会を本年も創出する。私自身がこれまでのわんぱく相撲を通じて、子どもの笑顔、涙、そして思いやりの心を持つことの大切さを子どもたちと接することで感じることができた。負けても相手を尊重する、挑戦し続けることの重要性を認識していただきたいと思う。本年で第19回の歴史を持つ、わんぱく相撲となみ野場所はたくましい大人になるための成長の機会として開催する。

6.感動を与えるリーダーになろう

 「人は人でしか磨かれない」私の20代は決して、物事を語れるような人間ではなかった。周りには同級生と会社の同僚しかおらず、新たな人との出会いというのは自身が求めなければ、与えられることはなかった。青年会議所に入会するとたくさんの出会いがあった。「こんな人になりたい」「こんな立ち振る舞いをしたい」「話しが上手」本当に衝撃を受けた。事業に対し本気で向き合っていると、先輩から歩み寄ってきていただき、たくさんのことを教わった。となみ青年会議所は人財の宝物箱であり、青年会議所のメンバーは将来、地域の中核を担うリーダーだと心からそう思う。事業一つを創りあげることに関しても決して妥協を許さない。周囲からの信頼も厚く、自身が言葉に発したことを次々と実行に移していき、その強い意志で皆を巻き込み、大きなプレッシャーの中でも必ず成功へと導いていく。青年会議所での経験を振り返ると辛い事ばかりを思い出すが、私は決して壁が目の前に来ても逃げなかった。なぜなら、その壁を乗り越えた先輩たちがいたからである。私が青年会議所活動を行っていなかったら、諦めることも妥協することも多々あったと思うが、この経験こそが社業、地域活動に活きていくものだと思う。だからこそ、私たちは強い志を持ち、理想を描き続け、その行動力でリーダーを輩出していく必要がある。私たちが地域の若者の模範となり、何事にも主体性を持って活動していこう。私たち青年会議所の使命は「明るく豊かなとなみ野の実現に向けて、地球社会により良い変化をもたらす機会を与えること」である。この使命を持って運動した結果が、世のため人のためとなり、自らの生きる価値になっていただきたい。

 メンバーが挑戦できる機会を創出し、これからも地域社会・地域経済を牽引する人財へ共に成長することが大事だと考えている。これこそが最大の地域貢献である。

7.となみJCブランドを世界に発信する

 私は昨年、50周年実行委員会の実行委員長を務めさせていただいた。50年の歴史を振り返り、これまで多くの地域の皆様に深く携わっていたことが分かった。私が周年に携わっていなければ、となみ青年会議所の歴史を深く振り返ることはなかったと思う。創立当時から私たちの使命・目的は変わることなく、その積み重ねが地域に求められる、歴史ある団体として存続している理由であると感じることができた。

 50年続くこのとなみ青年会議所がより一層、よくなっていかなければ意味がない。全国的にJCの組織を見ると会員数の減少は、年間4%ほどだが、会員の平均年齢が上がり、会員数が30名以上の青年会議所が減少するなど、実態は急激に悪化している。このままでは、10年後にはメンバー数が1万人を切り、全国の青年会議所数が半分になるかもしれない。どんなに素晴らしい活動をしていても会員拡大を行い、メンバーの年齢構成を変えなければ、もうJCは持続不能かもしれない。では、どうすればいいのか。JCは今、より若い世代が入会する組織に変わる必要がある。JCに若者が惹きつけられる理由、それはいつの時代も同じで「おもしろい」と思うからだと思う。では、なぜ「おもしろい」と思うのか。それは、それまでの社会生活では得られなかった変化が自分に生まれるから、成長を感じられるからだ。だから、若いメンバーの成長なくして、会員拡大はあり得ない。いくら拡大しても若いメンバーの成長を考えない無責任な団体になってはいけない。これからもとなみ青年会議所がひとを創る集積地としてあり続けるために、会員拡大をしなくてはいけない。

 また、となみ青年会議所は2019年から南砺市とSDGs連携協定を締結している。2020年よりSDGs事業を開催し、パートナーシップ活かしながら推進を図ってきた。本年度も持続可能な地域への発展を目指し、継続してSDGsを推進していく。同時にとなみ青年会議所が目指すビジョンや活動について、地域の方々に多くの情報を届けられるように戦略的かつ迅速に情報を正確に発信していこう。

8.終わりなき挑戦

 となみ青年会議所に入会し、8年目となった。私は入会してからこのような立場を務めさせていただくことは想像もしていなかった。青年会議所の存在意義も魅力も分かっていない時期からすると、青年会議所で携わった方々、地域の方々に成長させていただいた。「なぜ、青年会議所活動を行うのか?」「地域の課題に対して、なぜその事業が必要なのか?」「誰に対して行うのか?」「何のために行うのか?」私が青年会議所に入会して、一番考えさせられたこと、それは「なぜ?」である。この「なぜ?」が分からなくなり、嫌になり途中で逃げ出したかったことが幾度とある。しかし、逃げ回っていても何も解決はされず、常に追い込まれていく。一方、全力で立ち向かい歯を喰いしばって壁を乗り越えた時、言葉には表せない大きな達成感を経験した。その活動の後には市民の笑顔があり、振り返ればたくさんの仲間がいてくれた。壁が高くても何か解決策があると信じて前へ突き進むことを青年会議所で教わった。だからこそ、この地域に自分ができること、学んだことを奉仕したい。

 この地域に住んでいるからこそ、この大好きな故郷のために未来を担う子どもたちが明るい未来を歩めるように私は挑戦し続けたい。有言実行のもと、困難があっても何が何でも成し遂げよう。

 なぜ、青年会議所活動を行うのか。

それは、この地域の暮らしが良くなり、

持続可能な地域を創るためだ。

 勇壮なるとなみ野に向け、何がなんでも成し遂げよう。

 私たちならできる。

明るい未来を切り開こう!

第52代理事長 杉木 裕矢